湊かなえさん作『告白』


湊かなえさん作『告白』を読みました。松たか子さんが主演を務め話題になった映画の原作です。ミステリーという枠ですが、青春小説とかホラーとも言えるような気がしました。あらすじを知っている人も多いと思いますが簡単に説明すると、子供を生徒に殺された女教師の復讐劇です。

第一章は女教師の独白で子供を殺された事や犯人の事が語られます。その話し方が丁寧なのですがだんだんと冷徹な雰囲気を帯びてきてひたひたと恐怖が迫ってくるような気がします。そして丁寧語で語られる皮肉がなかなか骨身に染みてきます。

第一章だけでも十分面白いのですが、話は続いて行き、犯人を含む生徒たちやその家族たちがの人物像はっきりし、ストーリーも広がっていきます。青春時代独特の残酷さや寂しさなども感じる事ができるお話しです。

この作品により、嫌なミステリー略して「嫌ミス」なんて言葉が作られたくらい後味が悪いとか言われていますが、わりと私はスッキリした終わり方だと思いました。端的に言えば綺麗にまとまっている、と思います。直接的にではないにしてもこの女教師の復讐が果たされた事によって読者は色んな感想を持つと思うのですが、今の日本の少年法はヌルいと思っている多くの人の一人である私にはラストは残酷とだけれどもけっこう胸のすく思いもしました。

ただ、湊かなえさんの本は立て続けに読むと胸やけがしそうなので、また次読むまでにもっと明るいテーマの本を読もうと思っています。