谷川俊太郎のバウムクーヘン


先日、谷川俊太郎の「バウムクーヘン」という詩集を読みました。

人生は年輪のようなものだという谷川さんの考えからタイトルが付けられたようです。

バウムクーヘン=人生とは考えたことがなかったのですが、言われてみれば、人間は時を積み重ねて豊かな生活をしていくのかもしれませんね。

今回のこの詩集は、すべてひらがなで書かれています。

ちょっと読みにくいかなと思ったのですが、全然そんなことありませんでした。

まるで絵本を読んでいるかのような感覚で、詩を読むことができます。

だから、妙に声に出して読みたくなります。

単純な言葉の並びなのに、すごく胸に刺さる内容もあり、ぱぱっと読むことはできませんでしたね。

ひらがなだから、子どものような文章に見えるのですが、大人になっても母親を恋しいと思うような詩であったり、人間の不思議さにも触れた詩などがありました。

最後に書かれていた「まだ生まれないこども」は母親のおなかにいる状態の子どもについての詩です。

まだ胎児である子どものことを「まだ生まれないこども」とは考えたことがなかったので、妙に不思議な感覚になりました。

女性の体の中で眠りについている子ども。

男性である谷川さんがその神秘さを感じていることが伝わってきます。

パッと見た時に妊婦さんであるかは分からない人もいますが、その中には命が宿り、決して一人ではなく二人いるということですよね。

なんとなく今まで意識したことのなかった部分を強く意識された詩でした。

このほかにも、ぐっと刺さる作品があり、また時間が経つと感じ方が変わるような気がしました。